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noras AI は、ノラスに関する質問・回答が得意なAIです。ノラスに関連のない質問には、うまく返答しない可能性があります。
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2026年4月27日

2026年の青柏祭が、もうすぐやってきます。
去年誕生した、青柏祭の巨大曳山行事「でか山」を追跡するWebアプリ 「でか山ウォーク」。震災後初の青柏祭となった2025年に、おかげさまで多くの方にご利用いただきました。
本記事では、2026年版のアップデートについて、開発を担当したりやがお伝えします。
2025年版を公開後、アプリ内のフィードバックフォームに多くのご意見をいただきました。中でも特に多かったのが、
「巡行中に流れている木遣り(きやり)の意味も知りたい」
というお声です。
木遣りとは、でか山を曳く際に歌われる伝統的な労働歌です。「えーんやらやー」のような独特の節回しと掛け声で構成されていて、曳き手の息を合わせる役割もあります。地元の方でも何を歌っているのかよくわからなくて、というお声もよく耳にします。
また、青柏祭期間中の来訪者の動きを見ていると、でか山の追跡に加えて、市内のミュージアムや温泉を巡ったりと、祭礼を中心に七尾の街全体を楽しんでいる方が多いことも見えてきました。
そこで2026年版では、木遣りと観光施設(イベント情報・ミュージアム・温泉・休憩場所など)を地図に追加。あわせて、外国の方にも楽しんでいただけるよう多言語対応(日本語/英語/フランス語)も実装しました。

巡行中に歌われる木遣りを、歌唱位置・歌詞・意味解説とともに地図上に表示します。

イベント情報や観光施設などを地図にまとめて表示。カテゴリの階層フィルターで絞り込めます。

サイドバーから即時切り替え可能。木遣りの意味解説も3言語で閲覧できます。
ここからは技術寄りのお話です。
2025年版は、震災後初の青柏祭に間に合わせるべく、当時の最適解として組み上げた構成でした。2026年版では機能追加に伴い、これからの展開も見据えて構成自体も見直しています。
2025年版では、フロントエンドから Firebase Realtime Database へ直接接続する構成でした。RTDBは初版を素早く立ち上げるのに向いていて、リアルタイム同期もそのまま活かせる構成です。一方、利用者が増えるにつれて常時接続数も増えていくため、今後さらに多くの方にご利用いただくことを考えて、ここを設計し直すのが良いタイミングだと判断しました。
2026年版ではVercel Functions上にAPI層を新設し、フロントはCDNキャッシュ経由で読み取る形にしています。
| エンドポイント | キャッシュ | 用途 |
|---|---|---|
/api/locations |
5秒 | でか山GPS位置 |
/api/facilities |
30秒 | トイレ・駐車場の投票ステータス |
/api/places, /api/categories, /api/kiyari |
1時間 | Firestoreマスターデータ |
これにより、参加者数とコストが連動しない設計になり、当日のアクセス集中もキャッシュ層で吸収できる構成になりました。
管理画面(CMS)を新たに追加したことに伴い、CMSから画像をアップロードできるフローも組み込みました。アップロード先には Cloudflare R2 を採用しています。@aws-sdk/client-s3 経由でアップロードし、本番では vercel.json のリライトでR2公開URLに流して、Cache-Control: max-age=2592000, immutable(30日)で配信。R2はS3互換なので、公式のAWS SDKがそのまま使えます。
firebase / firebase-auth / maps / radix / motion / i18n の6チャンクに分離し、AdminPage と FeedbackPage は React.lazy で遅延ロード。Firebase Auth も別ファイルに分離して、一般ユーザーには認証SDKをロードしないようにしました。祭礼当日のスマホ回線でも、できるだけ軽く立ち上がるようにという狙いです。
2026年版の開発では、Claude Code をはじめとするAIエージェントを各工程で活用しました。この1年でAI周りのツールがぐっと使いやすくなり、開発の進め方そのものもアップデートしてみた、という形です。
「でか山ウォーク」2026年版は、ユーザーの声から生まれた木遣りコンテンツと、街全体を楽しんでもらいたいという想いから生まれた観光施設を軸にアップデートしました。技術面では、
AIがこれだけ手に馴染んでくると、「やりたいこと」と「実装」の距離がぐっと近くなります。一方で、何を作るか、どう仕上げるかを決めるのは、やはりユーザーの声と地域に根差した視点なのかなと感じています。
今年も、もうすぐ青柏祭です。震災からおよそ2年半が経過し、能登の街も少しずつ歩みを進めています。七尾市が大きく盛り上がるタイミングですので、ぜひ今年も能登・七尾へお越しいただけたら嬉しいです。
お越しの際はぜひ「でか山ウォーク」もお供にどうぞ。アプリ内のフィードバックフォームから、ご意見・ご要望もお気軽にお寄せください。来年のアップデートに反映させていただきます。


ウクライナ出身。 2022年から日本へ移住し、現在は能登半島で暮らしている。